英彦山の古庭

英彦山(ひこさん)に行ってみた。小倉南ICから南下して田川市、添田町を経るルート。
 修験行者の集落としてその名は聞いていても、どのようなところなのか。
 住民人口は減少しているが、折々の行事や山歩きで年間100万人ほどが訪れるという。参道沿いのスロープカー駅と繋がった休憩施設はRC造の小学校校舎だったというから、行者だけでなくさまざまな生業の人々が暮らす山村・門前町集落である。

「旧亀石坊庭園」は参道から少し入ったところ、坊の建物跡である空き地の南側にあった。それほど大きな規模ではないが、片隅に石がゴロゴロしている。石の数も想像していたより多く、大きいものもある。池は意外と小さい。

雪舟との関係については諸説あるらしいが、もし雪舟が深く関わっているとしたら、益田の萬福寺や山口の常栄寺の洗練された庭に先行するものということになる。
 盛衰はあろうが550有余年を経てひっそりと残る現在の姿も感慨深い。

旧亀石坊庭園(福岡県添田町)

夏みかん

四月から五月は萩の夏みかんが最盛期。
 もともとは明治になって禄を失った下級武士のために奨励されたのが始まりとか。通称はともかく、げんみつには〈夏みかん〉と〈甘夏〉は品種は違うらしい(すっぱさが)。ちょうど土塀や生け垣を越しに眺める高さで、この時期ならではの風物。庭先ではおよそ0〜500円。

萩市、2026年

三見まで

萩市の玉江駅前から海岸線を西へ向かい三見に至る県道65号。現在はバイパス経由になり、こちらは行き交うクルマもほとんどない。自転車で越えてみた。
 海岸沿いに山陰本線が走る。

三見に至る県道65号線

野上彌生子日記

ずっと以前に文京区小石川図書館にあった『野上彌生子全集』の日記を借りて読み始める。確か昭和20年代半頃まで進んだが、度々の返却期限遅延のペナルティで貸出制限されて、以後そのまま中断。
 6年前、神保町田村書店で日記が所収されている全集第Ⅱ期分が手頃な値段で出ていたのを目にして購入。その後2回の引越を経た後も手つかずなままだったが、昨年5月からようやく読み始めた。それも始めっから。
 ちょうど人吉、熊本を廻った帰りに臼杵に立ち寄った今月、昭和40年、彌生子80歳まで来たところ。
 第Ⅱ期全31巻のうち19巻分が日記で、大正12(1923)年から99歳で亡くなった昭和60(1985)年に至る62年間分。

臼杵城址(大分県臼杵市 2025)

棚田へ

田植えの時期も過ぎたところと思い、長門市の東後畑棚田へ。でも、休耕田となった部分も多かった。

東後畑棚田(長門市)

本のメモ 2023

ここ1年ほど、図書館から借りたり、読んだ本で印象に残っているもの。

○『現代日本文學全集 昭和小説集1、2』(筑摩書房)
○黒島伝治の戦前の「プロレタリア文学」作品、他に当時の同種の作品(青空文庫)
○南木佳士『阿弥陀堂だより』(文藝春秋 1995)
○北小路健『一茶の日記』(立風書房 1987)、小林計一郎『小林一茶』(吉川弘文館 1986)
○『国木田独歩全集(増訂版)』第5巻「日記」(学習研究社、1978)
○『日本植民地文学精選集』(ゆまに書房 第1期全20巻)大鹿卓、中村地平、本庄陸男、日向伸夫など
○平山周吉『江藤淳は甦る』(新潮社 2019)
○黒川創『彼女のことを知っている』(新潮社 2022)、『暗い森を抜けて』(新潮社 2020)
○山梨俊夫『風景画考』(ブリュッケ 2016 全3巻) *再々読。
○德田秋聲のいくつかの小説と、野口冨士男『德田秋聲傳』(筑摩書房 1965)。